移動平均線とは?見方と計算方法、ゴールデンクロス
移動平均線は、直近の一定の本数の終値を平均して、1本ずつずらしながら結んだ線です。短い線が長い線を上に抜けるとゴールデンクロス、下に抜けるとデッドクロスと呼ばれます。計算の例と、過去の平均なので値動きより遅れて動く理由を、実際の雇用統計の1分足で確かめます。
目次
移動平均線とは
移動平均線は、直近の一定の本数の終値を平均し、その平均を1本ずつずらしながら結んだ線です。5本の移動平均線なら、いまの足を含む直近5本の終値の平均を、足ごとに計算して結びます。
細かい上下を均して、値動きの流れを見やすくするための線です。本数を多くするほど線はなめらかになり、本数を少なくするほど値動きに近い形になります。
日足では、5日・25日・75日の3本を短期・中期・長期として並べることがよくあります。どの本数にするかに決まりはなく、何をどのくらいの期間で見たいかで選びます。
3本を並べると、並び順から流れの向きも読めます。上から短期・中期・長期の順に並んでいれば上向きの流れ、下から短期・中期・長期の順なら下向きの流れの目安とされます。
計算の例
終値が100・102・101・104・103と続いたとき、5本の移動平均は(100+102+101+104+103)÷5=102です。次の足の終値が108なら、いちばん古い100を外して108を足し、(102+101+104+103+108)÷5=103.6になります。
このように、新しい足が1本増えるたびに、いちばん古い足が1本外れます。1本の大きな値動きも、5本の平均では5分の1の重みでしか反映されないので、線は値動きよりゆっくり動きます。
単純移動平均と指数平滑移動平均
すべての本を同じ重みで平均するものを単純移動平均(SMA)と呼びます。新しい本ほど重みを大きくして平均するものは指数平滑移動平均(EMA)と呼ばれ、単純移動平均より値動きに早く反応します。
どちらも計算に使うのは過去の値だけです。そのため、値が動いたあとで線が追いかけるように動きます。
ゴールデンクロスとデッドクロス
本数の少ない線(短期線)が、本数の多い線(長期線)を下から上に抜けることをゴールデンクロス、上から下に抜けることをデッドクロスと呼びます。流れが変わった目安として使われます。
交わりは、値がすでに動いたあとに起きます。値が急に動いた場面ほど、交わった時点では動きの大部分が終わっていることがあります。
急変の場面で起きること
このサイトの雇用統計(2026年9月)のドル円の1分足では、発表直前の21時29分に、5本の線(156.125円)は25本の線(156.185円)の下にありました。発表の21時30分の足は156.02円から156.693円まで上げて終わり、この足で5本の線が25本の線を上に抜けています。
ところが値はそのあと押し戻され、21時38分には終値が156.238円まで下げました。このとき5本の線はまだ156.414円にあり、25本の線(156.281円)、75本の線(156.259円)の上にとどまっています。発表の前は下から5本・25本・75本の順だった並びが、値が戻ったあとで上向きの並びに変わった形です。線は過去の平均なので、値が戻ってもすぐには追いつきません。
交わった時点で動きの大部分が終わっていた、という例です。急変の場面では、線の交わりは「何が起きたか」を後から確かめる目安になっても、動きの始まりを知らせるものにはなりにくいことが分かります。
よくある質問
- 移動平均線とは?
- 移動平均線は、直近の一定の本数の終値を平均して、1本ずつずらしながら結んだ線です。