円の史上最高値はいつ?1ドル75円32銭(2011年)と為替介入
円の史上最高値は、2011年10月31日の1ドル=75円32銭です。政府・日銀は同じ日に、1日としては当時過去最大の8兆722億円の円売り介入を行いました。記録的な円高の時代と、その終わりを解説します。
目次
円の史上最高値で何が起きたか
2011年は、円高が進んだ年でした。3月11日の東日本大震災のあと、17日にはドル円が一時76円25銭まで下げ、1995年4月以来16年ぶりに、それまでの最高値を更新しました。
翌18日、G7は日本の要請にもとづき、米国・英国・カナダ・ECBが日本とともに円を売る協調介入を行いました。この日の日本の介入額は6,925億円です。
その後も円高は続き、10月31日の東京市場で、円はドルに対して1ドル=75円32銭を付けました。戦後の最高値です。
円の史上最高値で相場はどう動いたか
政府・日銀は8月4日に4兆5,129億円、75円32銭を付けた10月31日には8兆722億円の円売り介入を、どちらも単独で行いました。10月31日の金額は、1日の介入額として当時の過去最大です。
11月1日から4日にかけては、実施を公表しない覆面介入も行われていたことが、のちの財務省の公表で分かっています。10月31日から11月4日までの介入は、合わせて9兆916億円にのぼりました。
円の史上最高値はなぜ起きたのか
世界的な不安が高まる場面では、円が買われやすいとされます。2008年のリーマンショック、2011年の震災、欧州債務危機と続いた時期に、円高が長く続きました。
米国はリーマンショックのあと金利をほぼゼロまで下げ、大量の資金を供給していました。日米の金利差が縮んだことも、円が買われやすい理由に挙げられます。震災のあとには、日本の保険会社などが支払いのために海外の資産を売って円に替えるのではないか、という思惑も円高を後押ししたと言われます。
通貨高に苦しんだのは日本だけではありません。スイスも2011年9月、ユーロに対するフラン高に上限を設けています。この上限は、2015年のスイスフランショックで撤廃されることになります。
円の史上最高値のその後
2013年4月の黒田砲に代表される大規模な金融緩和のもとで、流れは円安に変わっていきました。2022年以降は、政府・日銀が今度は円安を止めるために、円を買う介入を行うようになっています。
75円32銭は、今も円の対ドルでの最高値です。円高を止めるための介入と、円安を止めるための介入の両方を、10年あまりの間に経験したことになります。
円の史上最高値に近い出来事をこのサイトで見る
東日本大震災のシナリオでは、地震の直後のドル円の値動きを1分足で見られます。
円安を止めるための円買い介入は、2022年9月22日の24年ぶりの介入から、複数回分を見られます。円高と円安の両方向で、介入がどう値動きを変えたかを比べられます。
よくある質問
- 円の史上最高値(2011年)とは?
- 円の史上最高値は、2011年10月31日の1ドル=75円32銭です。
出典
- 1ドル=76円25銭 「東日本大震災」今後の市場への影響は?|PRESIDENT Online
- 外国為替平衡操作の実施状況|財務省
- 10月31日 円相場が史上最高値、1ドル=75円32銭|日本経済新聞
- 昨秋の円売り介入、9兆円超 「覆面」4日間実施|日本経済新聞
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