スイスフランショックとは?2015年に何が起きたかをわかりやすく
スイスフランショックは、2015年1月にスイス国立銀行が為替の下限を突然撤廃し、スイスフランが数分で急騰した出来事です。下限が外れた直後、ユーロスイスフランは1.20から1.03台まで一気に下げ、その間の値段では取引が成り立ちませんでした。値が飛んだ瞬間と、FX会社の破綻まで広がった影響を解説します。
目次
スイスフランショックで何が起きたか
スイス国立銀行は2011年から、スイスフランが高くなりすぎないよう、ユーロスイスフランに1.20の下限を設けて無制限に介入する方針を取っていました。スイスフランが買われすぎると輸出に打撃になるためです。
2015年1月15日、この方針が予告なく撤廃されました。市場はこの方針が当面続くと考えていたため、完全な不意打ちとなりました。
スイスフランショックで相場はどう動いたか
下限が外れた瞬間、スイスフランは対ユーロ・対円で急騰しました。数分のうちに、通常なら数年かけて動くような幅が動いています。
1分足で見ると、値が連続せずに飛んでいく場面が現れます。買い注文と売り注文が釣り合う水準が一気に移動したためで、通常の値動きとは形が違います。
スイスフランショックの値動きを数字で見る
このサイトのEURCHFの1分足では、下限撤廃の直前の終値は1.2009フランでした。撤廃の瞬間の18時30分の足で1.1704まで下げ、そのあと約50分は値が付かず、19時21分に値が付いたときには1.03台まで下がっていました。翌朝には0.9667まで下げ、1ユーロ=1フランを割り込んでいます。下限の1.20から見ると、ユーロが2割近く安くなった計算です。
1分足で進めると、足と足の間の時間が飛んでいるところがあります。値が付かないほど取引が成り立たなかった時間があったためで、データの欠けではありません。
スイスフランショックでなぜそこまで動いたのか
下限が設けられている間、市場には「これ以上フランは高くならない」という前提でポジションが積み上がっていました。前提が消えた瞬間、それらが一斉に解消されます。
同時に、注文が並んでいない価格帯を値が通り抜けました。取引したい相手がいない水準では値は止まりません。この日の急騰は、その極端な例です。
スイスフランショックで反応した通貨ペア・銘柄
中心はユーロスイスフラン(EURCHF)とスイスフラン円です。スイスフラン円では、円から見たフランの急騰が表れました。
同じ時間帯のユーロ円は、フランほどは動いていません。ユーロの側ではなく、フラン特有の動きだったことが分かります。
スイスフランショックのその後
下限の撤廃と同時に、スイス国立銀行は政策金利をマイナス0.75%に引き下げました。3年以上続いた約束が予告なく取りやめになったことで、中央銀行の言葉への信頼そのものが問われる出来事にもなりました。
値が飛んだことで、損失を確定させる注文が想定した水準で約定せず、預けた資金を超える損失を抱える投資家が相次ぎました。FX会社にも影響が及び、英国のアルパリUKが破綻し、米国のFXCMは緊急の救済融資を受けています。
スイスフランショックのチャートを見るときの注意点
値が飛ぶ場面では、1分足の実体が極端に長くなります。チャートの縦軸が大きく引き伸ばされるため、前後の通常の値動きが平坦に見えます。
ふだんのスイス政策金利発表の値動きと比べると、この日の異常さがはっきりします。
よくある質問
- スイスフランショックとは?
- スイスフランショックは、2015年1月にスイス国立銀行が為替の下限を突然撤廃し、スイスフランが数分で急騰した出来事です。