ポンド円とは?値動きが大きい理由と特徴、動く時間帯
ポンド円(GBP/JPY)は、英ポンドと日本円の交換レートで、値動きの大きい通貨ペアとして知られています。英国の金融政策や政治の出来事に、円の材料が重なって動きます。値動きが大きくなる理由と、動きやすい時間帯・材料をまとめました。
目次
ポンド円はどんな通貨ペアか
ポンド円は「1ポンドが何円か」を表します。数字が大きくなるほどポンド高・円安です。ユーロ円と同じくクロス円で、おおむね「ポンドドル×ドル円」で決まります。
ポンド円は、1日の値幅が大きくなりやすい通貨ペアとして知られています。同じ出来事でも、ドル円より大きく動く場面がよくあります。
値動きが大きくなる理由
ポンド円の値は、ポンドドルとドル円の掛け算で決まります。ポンドドルとドル円が同じ向きに動くと、その分が重なって大きく動きます。
ポンドの値段が高いことも、円で見た値幅を大きくします。1ポンドが200円前後の時期には、同じ1%の動きでも、150円前後のドル円より大きな円の値幅になります。
1万通貨を取引しているとき、ポンド円が200円から1%(2円)動けば、損益は2万円変わります。ドル円が150円から1%(1.5円)動いたときの1万5,000円より大きく、同じ数量でも損益が大きく振れやすくなります。
ポンドドルが「ケーブル」と呼ばれる理由
ポンド円の値を決める一方のポンドドルは、市場で「ケーブル」と呼ばれます。19世紀に、ロンドンとニューヨークの間の為替の値段が、大西洋の海底ケーブルを使って伝えられていたことに由来するとされます。
ポンド円を見るときは、このケーブル(ポンドドル)とドル円のどちらが動いたのかを分けて考えると、英国の材料で動いたのか、円やドルの材料で動いたのかが見えてきます。
ポンド円が動きやすい時間帯
英国の経済指標は日本時間の午後から夕方に、イングランド銀行の政策金利発表は夜に出ます。ロンドン市場が開いている時間帯に動きやすい通貨ペアです。
ポンド円を動かす材料
イングランド銀行の金融政策と、英国の物価の指標が大きな材料です。英国の政策金利発表では、金利と一緒に委員の投票の内訳が公表され、票の割れ方でポンドが動くことがあります。
英国の政治の出来事でも大きく動きます。このサイトの1分足では、2016年6月24日、EU離脱を問う国民投票の開票で離脱派の優勢が伝わると、ポンド円は直前の157.18円から30分の間に148.12円まで下げました。9円を超える下げです。
ポンドが大きく下げた出来事
ポンドは、英国の政治や財政への不安で大きく売られることがあります。1992年のポンド危機では、ポンドが欧州の為替の仕組み(ERM)にとどまれなくなりました。
2022年9月には、発足したばかりのトラス政権が、国債を増やして財源にする大型の減税案を打ち出し、財政への不安からポンド・国債・株がそろって売られました。9月26日、ポンドドルは1.03ドル台と、対ドルの史上最安値を付けています。イングランド銀行は国債を一時的に買い入れて市場の混乱を抑え、減税案の多くは撤回されました。
ポンド円が大きく動いた回
このサイトの227本のシナリオについて、ポンド円(GBPJPY)が発表・発生の直後にどれだけ動いたかを数え、値幅の大きい順に並べました。ページを開くたびに、その時点のデータで数え直しています。
経済指標のなかで、ポンド円を平均でいちばん大きく動かしたのは雇用統計(10回の平均で0.36%、77銭)、次いでジャクソンホール会議(0.36%、73銭)、イギリス政策金利発表(0.31%、67銭)です。
値幅は、コアタイム(発表・発生の時刻)の直前の足の終値に対する、コアタイムから1分足30本の高値と安値の差です。ふつうは30分ですが、取引が止まっていた回はその分長くなります。割合は直前の終値に対するもので、年によって価格の水準が違っても比べられるようにしています。その出来事の直後に動いた回を並べたもので、その出来事が値動きの原因だったとは限りません(同じ時間帯のほかの材料で動いた回も含まれます)。経済指標の平均は、このサイトに3回以上ある指標だけを、割合の大きい順に比べています(金額は年によって価格の水準が違うため、順位は割合で決めています)。
よくある質問
- ポンド円とは?
- ポンド円(GBP/JPY)は、英ポンドと日本円の交換レートで、値動きの大きい通貨ペアとして知られています。
- ポンド円が大きく動いたのはどんなとき?
- このサイトの227本のシナリオのうち、直後の値幅(直前の値に対する割合)が最も大きかったのはブレグジット(2016/06/24)で、9.07円(5.77%)動きました。
出典
- Cable (foreign exchange)|Wikipedia
- 英ポンド、対ドルで史上最安値 財政懸念で売り膨らむ|日本経済新聞
- September 2022 United Kingdom mini-budget|Wikipedia
- 第2章 第3節 英国のEU離脱問題|内閣府
「このサイトの1分足では」と書いた値は、このサイトのデータから読んだものです。