スイス国立銀行(SNB)とは?役割と政策金利、為替介入
スイス国立銀行(SNB)はスイスの中央銀行で、政策金利を決める会合は年4回と少なく、2015年には為替の上限を予告なく撤廃してスイスフランショックを引き起こしました。金利だけでなく、為替市場での介入も手段として使ってきた中央銀行です。役割と決め方、政策金利の決定の記録をまとめました。
目次
スイス国立銀行はどんな中央銀行か
スイス国立銀行は、スイスフランを発行し、スイスの金融政策を担う中央銀行です。1907年6月に業務を始めました。
スイスフランは、世界的に不安が高まる場面で買われやすい通貨とされます。スイスはユーロ圏との貿易が多く、フラン高が進みすぎると輸出に打撃になるため、スイス国立銀行はフランの動きを強く意識してきました。
スイス国立銀行の目標と手段
スイス国立銀行の任務は、経済の動きに配慮しながら物価の安定を保つことです。物価の安定は、消費者物価の上昇率が年2%未満であることと定めています。ほかの多くの中央銀行が「2%」を目指すのに対し、上限として示しているのが特徴です。
政策金利の上げ下げに加えて、為替市場での介入も手段として使ってきました。2011年9月から2015年1月までは、スイスフランが1ユーロ=1.20フランより高くならないよう、無制限に介入すると宣言していました。
2015年1月15日、この上限は予告なく撤廃されました。市場は完全な不意打ちとなり、スイスフランは数分のうちに急騰しました。これがスイスフランショックです。
マイナス金利の8年
スイスフランショックと同じ2015年1月から、スイス国立銀行は政策金利をマイナス0.75%にしていました。フランを持つことの魅力を下げ、フラン高を抑えるためです。
物価の上昇が強まった2022年には、6月にマイナス0.25%へ、9月にプラス0.5%へと引き上げ、約8年続いたマイナス金利を終えました。6月の利上げは、多くの市場参加者が予想していなかったもので、年4回しか会合がない中央銀行の決定が、相場を大きく動かしうることを改めて示しました。
スイス国立銀行のトップと意思決定
金融政策は、3人の委員でつくる理事会が決めます。政策金利を決める会合は、3月・6月・9月・12月の年4回です。発表はスイス時間の9時30分で、日本時間では夏時間の期間が16時30分、それ以外が17時30分です。同時に、物価の見通しも公表されます。
総裁(理事会議長)は、2024年10月に就任したマルティン・シュレーゲル氏です。スイスフランショックのときの総裁は、前任のトーマス・ジョルダン氏でした。
スイス国立銀行の決定が相場に与える影響
会合の間隔が3か月空くため、その間に状況が変わっていることがあり、市場の予想が割れやすくなります。予想と違う決定が出たときのスイスフランの動きは急になります。
このサイトの1分足では、2026年9月24日に政策金利が0.00%で据え置かれた回、スイスフラン円は発表直前の192.32円から、30分後には191.19円まで下げていました。市場予想どおりの据え置きでも、1円あまり動いた例です。
発表の日の見方は、スイス政策金利発表の解説記事で詳しく解説しています。
スイス国立銀行の政策金利の決定
このサイトにある3回の決定のうち、引き上げは0回、引き下げは0回、据え置きは3回でした。どの回も市場予想どおりの決定でした。
- 2026/09/240.00%で据え置き
- 2026/06/180.00%で据え置き
- 2026/03/190.00%で据え置き
日付は日本時間の発表日です。日付を押すと、その回の発表の瞬間の値動きを1分足で見られます。
よくある質問
- スイス国立銀行とは?
- スイス国立銀行(SNB)はスイスの中央銀行で、政策金利を決める会合は年4回と少なく、2015年には為替の上限を予告なく撤廃してスイスフランショックを引き起こしました。
- スイス国立銀行の最近の政策金利の決定は?
- このサイトにある直近の決定は2026/09/24で、政策金利は0.00%で据え置きでした。
出典
- The history of the SNB|スイス国立銀行
- コラム 海外経済の潮流147 スイスのマイナス金利政策|財務省
- Monetary policy|Swiss National Bank
- スイス中銀、次期総裁にシュレーゲル副総裁 10月に就任|日本経済新聞
「このサイトの1分足では」と書いた値は、このサイトのデータから読んだものです。