黒田砲(黒田バズーカ)とは?2013年の異次元緩和と円安・株高
黒田砲は、2013年4月に日銀が打ち出した大規模な金融緩和(量的・質的金融緩和)を指す言い方です。日銀の発表から1時間ほどで、ドル円は1.4円円安に動きました。日本の金融政策の発表としては大きな動きです。市場の想定を超えた規模と、その後の円安・株高を振り返ります。
目次
黒田砲で何が起きたか
2013年4月4日、就任直後の黒田東彦総裁のもとで開かれた金融政策決定会合で、「量的・質的金融緩和」が決まりました。国債の買い入れ額を大幅に増やすなど、それまでとは規模の違う緩和策でした。
市場は何らかの緩和を見込んでいましたが、実際に示された内容はその想定を上回るものでした。この規模感から、市場では「黒田バズーカ」とも呼ばれ、「異次元緩和」という言葉も広まりました。
黒田砲で相場はどう動いたか
発表を受けて円が売られ、ドル円は急伸しました。日経平均も大きく上げています。日本の金融政策で相場がここまで動いた例は多くありません。
日銀の発表は時刻が事前に決まっていないため、市場は発表を待ちながら取引していました。その規模が明らかになった瞬間から、円売りが一気に進みました。
黒田砲の値動きを数字で見る
このサイトのUSDJPYの1分足では、発表の直前は92.90円でした。発表から30分で94.22円まで、1時間では94.33円まで上げています。1時間ほどで1.4円の円安で、日本の金融政策の発表としては大きな動きです。
黒田砲でなぜそこまで動いたのか
金融緩和は、市場に出回るお金を増やす政策です。円の量が増えると見込まれれば、円の価値は下がりやすくなります。加えて、金利が低く抑えられることで円を買う魅力も減ります。
株式が上がったのは、円安が輸出企業の利益を押し上げるという見方と、金利が低いことで株式が相対的に買われやすくなるという見方の両方が働いたためです。
市場の予想を上回ったという点も重要です。相場は事前に織り込んだぶんは動きません。想定を超えた部分だけが、新しい材料として値動きになります。
黒田砲で反応した通貨ペア・銘柄
中心はドル円と日経平均です。円安が進むと同時に株式市場も上げ、為替と株が同じ方向にそろって動きました。
ふだんの日銀の金融政策決定会合と比べると、値動きの規模の違いがはっきりします。
黒田砲のその後
日銀が決めたのは、消費者物価の前年比上昇率2%の「物価安定の目標」を、2年程度を念頭にできるだけ早く実現するというものです。そのために、マネタリーベース(日銀が供給するお金の量)と、長期国債・ETFの保有額を2年間で2倍にし、買い入れる長期国債の平均残存期間も2倍以上に延ばしました。
円安はその後も続き、ドル円は2013年5月に1ドル=100円台に乗せています。2013年の1年間で見ると、ドル円は86円台から104円台まで動きました。
黒田砲のチャートを見るときの注意点
発表直後だけでなく、その後の数日の動きも大切です。このときの円安・株高は1日で終わらず、その後も続いた流れの起点になっています。日足で見ると全体が見えます。
よくある質問
- 黒田砲とは?
- 黒田砲は、2013年4月に日銀が打ち出した大規模な金融緩和(量的・質的金融緩和)を指す言い方です。