相場のサプライズとは?市場の想定外で値が急変する理由
相場のサプライズは、発表の内容が市場の想定から大きく外れることで、織り込まれていなかった分だけ値段が一気に動きます。代表例は、2013年の黒田砲と2015年のスイスフランショックです。サプライズが起きる仕組みと、2つの実例で何が起きたかを解説します。
目次
サプライズとは
市場は発表の前から予想を織り込んで動いています。発表の内容がその予想から大きく外れると、値段を新しい見通しに合わせて一気に動かす必要が出ます。これがサプライズです。
経済指標なら結果と市場予想の差が、中央銀行なら決定の内容と市場の想定の差が、サプライズの大きさになります。
サプライズが大きくなるとき
サプライズが大きくなりやすいのは、市場の見方が一つにまとまっていたときです。多くの参加者が同じ向きの取引を積み上げていると、想定が外れたときに一斉に取引を手じまう動きが重なり、値動きが大きくなります。
中央銀行の決定は、ふだんは事前の発言などで市場に方向を伝えてから行われることが多く、大きなサプライズは多くありません。そのぶん、予告なく方針を変えたときの動きは大きくなります。
サプライズの大きさの測り方
サプライズの大きさは、結果と予想の差の大きさだけでは決まりません。ふだんから予想が外れやすい指標と、ほとんど外れない指標では、同じ差でも意味が違うからです。そのため、過去の外れ幅と比べて「いつもよりどれだけ大きく外れたか」で見る方法もよく使われます。
雇用統計のように、見出しの数字のほかに失業率や賃金、前回値の修正など、いくつもの数字が同時に出る指標もあります。見出しの数字が予想を上回っても、ほかの数字が予想を下回れば、相場の反応は小さくなったり、逆の向きになったりします。
また、予想より良い結果が出ても、そのぶん金利が上がりそうだと受け止められれば、株価が下がることもあります。サプライズの向きと相場の向きの関係は、そのときの市場が何を気にしているかで変わります。
黒田砲
2013年4月4日、日銀の黒田総裁は、就任直後の会合で「量的・質的金融緩和」を打ち出しました。市場は緩和の強化を予想していましたが、その規模が想定を大きく上回りました。
このサイトのドル円の1分足では、発表の直前は92.90円で、発表から1分足30本のうちに94.22円まで円安が進んでいます。日本の金融政策の発表で、30分で1円を超える動きです。
スイスフランショック
2015年1月15日、スイス国立銀行は、3年以上続けてきた、1ユーロが1.20フランを下回るほどのフラン高を認めない方針を、予告なく撤廃しました。市場はこの方針が当面続くと考えていたため、完全な不意打ちとなりました。
フランは数分のうちに急騰し、ユーロスイスフランは一時1フランを割り込みました。値が付かない時間もあり、損失を確定させる注文が想定よりはるかに不利な値段で約定した投資家が相次ぎました。予告の無い決定が、どれほど大きなサプライズになるかを示す例です。
よくある質問
- サプライズとは?
- サプライズが起きる仕組みと、2つの実例で何が起きたかを解説します。