FXで負けた原因は?負ける理由と損失が膨らむ仕組み
FXで負ける原因は、相場の読み違いより、数量の大きすぎ・損切りの遅れ・値が飛ぶ場面への備え不足といった、損失の大きさに関わることが多いと言われます。損失が膨らむ仕組みと、負けたあとに見直したいこと、困ったときの相談先をまとめました。
目次
FXで負ける理由の多くは「損失の大きさ」
FXの損益は、値動きの方向が当たったかどうかと、当たった・外れたときにいくら動くか、の2つで決まります。方向を当てることにばかり目が行きがちですが、大きく負けた取引を振り返ると、外れたこと自体より、外れたときの損失が大きすぎたことが原因になっている場合が多いと言われます。
方向が外れること自体は、どんな取引でも避けられません。外れたときの損失の大きさは、数量・損切り・取引する場面の選び方で、ある程度まで先に決められます。この記事では、損失が大きくなる典型的な理由を順に見ていきます。
なお、ここで扱うのは取引の仕組みの説明です。どう売り買いすれば勝てるかという方法は書きません。
数量(レバレッジ)が大きすぎる
FXは証拠金の最大25倍まで取引できますが、上限まで取引すると、わずかな値動きで証拠金の多くを失います。大事なのは口座に設定された倍率ではなく、実際に持っている数量が証拠金に対して何倍か(実効レバレッジ)です。
証拠金20万円で、1ドル=150円のドル円を取引する例で考えます。1万通貨(150万円分、実効レバレッジ7.5倍)なら、証拠金20万円がなくなるのは20円逆に動いたときです。3万通貨(450万円分、22.5倍)なら、約6.7円で同じことが起きます。実際には、その前に証拠金維持率が下がってロスカットされます。
数量を3倍にすると、利益も3倍になる代わりに、耐えられる値幅は3分の1になります。負けが続いたときに残る証拠金も、数量で大きく変わります。
損切りが遅れる
含み損を抱えると、値が戻るのを待ちたくなります。待っている間に損失が膨らみ、最後はロスカットで大きな損失が確定する、というのは、負けた取引でよく見られる流れです。
人は、利益は早く確定させたくなり、損失は確定させるのを先に延ばしたくなる傾向があると、行動経済学で説明されています。その結果、小さな利益をいくつも重ねたあとに、大きな損失1回でそれを失う、という形になりやすくなります。
損切りの値段を、ポジションを持つ前に決めておくのが一般的なのは、このためです。持ったあとに含み損を見ながら決めようとすると、判断が遅れやすくなります。
値が飛ぶ場面への備え不足
損切りの逆指値を置いていても、相場が一瞬で飛ぶと、決めた値段では決済されません。中央銀行の予想外の決定や、週末をまたいだ大きなニュースのあとなどに起きます。
2015年1月15日のスイスフランショックでは、このサイトの1分足で、ユーロスイスフランは撤廃の直前の1.2009フランから、18時30分の足で1.1704フランまで下げました。そのあと約50分は足がなく、次の足は1.0368フランから始まっています。直前の値から14%近く離れた値段です。
こうした場面では、ロスカットも決めた水準では行われず、預けた証拠金を超える損失(不足金)が出ることがあります。不足金は、FX会社に支払う必要があります。
上下に振られる・コストが積み重なる
経済指標の発表の直後などは、値が一方向に動いたあと、すぐに反対へ戻ることがあります。初めの動きに乗っては損切りし、反対に乗ってはまた損切りする、という往復ビンタで、相場が元の値段に戻っただけなのに損失が重なることがあります。
取引のたびにかかるスプレッドも、回数が増えるほど積み重なります。1回あたりは小さくても、短い時間に何度も売り買いすれば、値動きの損益とは別にコストが増えます。発表の瞬間などはスプレッドが広がりやすく、ふだんより大きなコストがかかることもあります。
負けを取り返そうとする
大きく負けた直後に、その分を早く取り返そうとして、数量を増やしたり、ふだんは取引しない場面で取引したりすることがあります。数量を増やせば、次に外れたときの損失も大きくなり、負けがさらに大きくなりやすい形です。
含み損のポジションに買い増し(売り増し)をして平均の値段を有利にする「ナンピン」も、値が戻れば損失を小さくできる一方で、戻らなければ数量が増えた分だけ損失が膨らみます。
負けたあとに見直したいこと
負けた取引を見直すときは、方向が外れた理由より先に、損失の大きさを決めた条件を書き出すと整理しやすくなります。そのときの数量と実効レバレッジ、損切りの値段を持つ前に決めていたか、実際にどの値段で決済されたか、取引した時間が発表の直後などではなかったか、です。
そのうえで、同じ値動きが来たら損益がいくらになるかを計算し直すと、どこを変えれば損失が小さくなったのかが分かります。過去の発表や急変の値動きを見返して、決めた損切りの値段で決済できたかどうかを確かめるのも1つの方法です。
損失で困ったときの相談先
FX会社との間のトラブル(約定や説明への不満など)は、証券・金融商品あっせん相談センター(FINMAC)が、FXを含む金融商品の苦情・相談を受け付けています。金融庁の金融サービス利用者相談室でも、金融に関する相談を受け付け、必要に応じてほかの機関を紹介しています。
「必ず儲かる」といった勧誘や、FXの自動売買ソフト・投資の情報商材などをめぐるトラブルは、消費生活センターに相談できます。消費者ホットライン「188」に電話すると、近くの窓口につながります。
損失を借金で埋めて返済に困っているときは、法テラス(日本司法支援センター)で、借金の問題の相談先を案内しています。1人で抱え込まず、早めに相談することが大切です。
出典
「このサイトの1分足では」と書いた値は、このサイトのデータから読んだものです。